タイトル 龍騎兵団ダンザルブ
機種 スーパーファミコン
メーカー パンドラボックス

■Review■

自分の場合、RPGってジャンルはゲームの出来がイマイチでもシナリオがよければ最終的には面白かったと開き直る評価できる。「龍騎兵団ダンザルブ」もシナリオの良さで面白かったと振り返ることが出来るゲームだ。

ゲームの基本は一話完結型のRPGになっていて、戦闘に参加できるキャラを自由に選び(スタート地点に戻ればいつでもパーティチェンジ可能)、そこのミッションをクリアすれば次のシナリオに進む。これの繰り返しだ。またシナリオによってはドラゴン型のロボットに乗って戦う事もある。というかこのドラゴンに乗るシナリオの方が多い。

ここまでは良いのだが、ゲームバランスが非常に悪い。敵が強めで一部のキャラを育てずに次のシナリオに進むと急激に敵が強くなり詰まるのだ。

何故詰まるのか?これは独特の武具購入システムにある。

武具購入システムは「ラストハルマゲドン」(知ってること前提で進める)に近く、武具を購入する概念は無く製作するのだ。これは仲間の中にキムというキャラによって戦闘で手に入るエネルギーを調合して武具を作ることができる。ラスマゲの場合は初めからほぼ全ての武具を作れるのでバランスが崩壊したが、今回はその反省からか序盤は弱い武器しか作れない。ここで普通ならシナリオに進むごとに新たな武器が作れると思うかもしれないが実は違う。武器を作ることが出来るキムのレベルが上がるたびに強い武器が作れるようになるのだ。この武具によるステータス変化は非常に大きいので、キムのレベルさえしっかりと上げておけば、ほどよいバランスになるのだが、それに気がつかなければ確実に地獄を見る。一応説明書には書いているのだが適当に読んでいればまず気がつかないだろう。大人しくシナリオごとに新たな武器が手に入るようにすればいいものを…。

よってこれからこのゲームを始める人には忠告しておく。キムのレベル上げは必須だ。あと回復アイテムに関してもジャニスというキャラのレベルで変わるのでこっちも必須だ。あとこのエネルギーはロボットのレベル上げにも使用可能なので使いすぎも禁物だ。

また、武具装備は一部を除いて大半を装備可能なのだが、武具装備したことでのステータス変化が全くわからないのだ。キャラごとに得意武具があるらしいが、説明書にすらキャラによる得意不得意の武器が書いていないんだよ。キャラの初期装備で大体解るのだが辛すぎる。武具を自由に装備できるのならステータス変化を入れるのは当たり前じゃないのか?

さらにこのゲームRPGのくせに宿屋系の全回復の概念が無いのだ。レベルが上がるたびに全回復するので、ドラゴンに乗っている場合はドラゴンのレベルを上げれる分のエネルギーを持っていれば良いのだが、人間達がパーティの場合は、毎回回復アイテムを使わなければいけないので非常に面倒くさい。さらにこのゲームのMPに当たるBPは普通の攻撃の度に減少していくのでBP回復アイテムも一々アイテムで回復させるのでさらにイライラが募るばかりかエネルギー枯渇の心配も出てくる。

ここで救済処置としてか戦闘中に防御をするとBPを回復させる効果がある。なので弱い敵を一匹残して、味方全員防御しBPの回復するのがお勧めだ。しかし戦闘中に休憩するのは物凄く間違っている気がする…

戦闘に関しては画面はドラクエ型なのだがシステムはFFの様なリアルタイム制になっていて、非常に緊迫感がある。しかし、一回の戦闘が非常に時間が掛かる。何故かというと攻撃が非常に当たりにくいのだ、敵も当たらないのでバランス的には良いのかも知れないが5人が攻撃すれば3人当たればいいと思うくらいに攻撃が当たらないのは駄目すぎる。ボス戦になると非常に硬いのもありイライラが非常に募ってくる。

エンカウントは普通なのだが、フィールド上では謎解きが非常に多いので謎解き中に戦闘に直面すると非常にイライラすることが多い。結構謎解きはやりがいがあり面白かったので、シンボルエンカウントにするとか謎解き中は敵が出てこない等、もう少し親切にして欲しかった。


ここまで苦言続きだったがここからが本番でありこのゲームの唯一の売りのシナリオだ。シナリオライターは「BURAI」や「ラストハルマゲドン」の飯島健男。彼のシナリオは伏線を張りまくって後半に爆発させるのが多い。このゲームも序盤から中盤にかけての展開は俺がロボ物に興味ないのもあるかもしれないが非常に退屈だ。しかしその序盤から中盤は全て複線で、その複線が後半に大爆発するのだ。全15話中13話を複線にするのは物凄くバランスが悪い気がするが、物凄い衝撃をうけること間違い無しだ。これから遊ぶ人のためにネタバレは避けるので詳しいことは言えないが後半の怒涛の展開は「ヘラクレスの栄光3」にも負けていないと俺は思うぞ。俺も中盤まではB級RPGだと思っていただけに凄い衝撃を受けた。

よくこのゲームは途中で挫折してクソゲー扱いされるが、お前ら後半まで行ってみろやコラ!!、本気で衝撃受けるから(衝撃受けなかったらゴメンナサイ)

難易度の高さと、システムの取っ付き難さで敬遠され気味のゲームだがシナリオが良いので全て帳消しされるゲームだ。ある程度の我慢強さをもつ人には是非体験して欲しいゲームだ。





SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送